母の日は日頃の母の苦労をねぎらい、母への感謝を表す日です。
この日は世界によって、
- アメリカと日本:5月の第2日曜日
- スペイン:5月第1日曜日
- 北欧スウェーデン:5月の最後の日曜日
と国々によって祝う日が異なります。
祝う日付が違えば、母の日の起源や国によって意味合いも違って来ます。
果たして、世界と日本とではどのように違ってくるのでしょうか?
それでは、一緒に見て行きましょう!
「母の日」の起源
母の日の起源は何だったのでしょうか?
それは国によって違ってきます。
ここでは、代表的な国の母の日の由来や意味をまとめてみました。
アイルランドとイギリス
イギリスとアイルランドで祝われている母の日「マザリングサンデイ」です。
キリスト教暦の四旬節期間の第4日曜日(復活祭の3週間前)に祝われます。
17世紀に始まったとされ、家に住み込みで主人に仕えている子供が教会で母親と面会するなどの行事が行われます。
アメリカ
アメリカでは南北戦争終結直後の1870年に、
敵味方問わず負傷兵の衛生状態を改善するために、地域の女性を結束させましょう!
という女性の社会活動家ジャービスがやっていた活動にヒントを得て、女性の政治活動家ハウが「母の仕事の日(Mother's Work Days)」という活動を行い、
夫や子どもを戦場に送るのは反対!
とハウは立ち上がり「母の日宣言(Mother's Day Proclamation)」までしましたが、結局は広まりませんでした。
社会活動家ジャービスが死んでから2年後。
1907年にその娘アンナは、
母が亡くなって、とても寂しいわ。そうだわ!母が教師をやっていた日曜学校の教会に、白いカーネーションを贈るのはどうかしら
と思い教会で母親の為の記念会を開き、白いカーネーションを贈りました。
これが、アメリカや日本の「母の日」の起源とされています。
なんて素敵なの、アンナ…!そうよね、母を思い出すことって大事よね
と人々はアンナの母への想いに感動し、母を思い出す日の大切さを認識しました。
そして、1908年に同教会で生徒と母親達が集まり最初の母の日を祝いました。
アンナは参加者全員に
これ、母が好きだった白いカーネーションです
と手渡して行きました。
このことから、白いカーネーションが母の日のシンボルとなったのです。
さらに、アンナは友人たちに
そうだわ!「母の日」を作って国中で祝うのはどうかしら?
と提案しました。
そして、1914年に母の日はアメリカの記念日になり5月の第2日曜日となりました。
オーストラリア
オーストラリアもアメリカと同じように、母の日は5月の第2日曜日に祝われます。
母の日に贈りものを贈る習慣は、1924年にシドニー出身のジャネットによって始めりました。
彼女は女性老人ホームを訪ねた時に、多くの孤独で忘れられた母親たちに出会います。
何とかして、彼女たちを喜ばせられないかしら…
と地元の学校や企業の協力をとりつけ、贈り物を贈ることにしたのです。
それから毎年、この贈り物の習慣の規模を少しずつ大きくして行きました。
最終的には、地元企業や市長にも協力を取り付けました。
ジャネット、半端ない行動力ですね…!
これ以来、母の日の贈り物の習慣は商業化されて行きました。
また、母の日には伝統的にクリサンセマム(菊の花)を贈る習慣があります。
その理由としては、ちょうど母の日の季節(オーストラリアでは秋)に花を咲かせるのもありますが、
クリサンセ「マム」= マム(お母さん)
というダジャレみたいな理由もあります。
日本
1913年に青山学院で、母の日礼拝が行われました。
なんと、あの母の日の創設者であるアンナから青山学院にメッセージが届いたのです。
それがきっかけか、当時の青山学院にいた女性宣教師たちの熱心な働きかけで、日本で母の日が定着していくきっかけとなりました。
大日本連合婦人会が1931年に結成され、この婦人会は皇后(香淳皇后)の誕生日である3月6日を母の日としました。
ですが、この日は普及しませんでした。
1937年に森永製菓による「森永母の日大会」が開かれ、1949年頃からアメリカを真似て5月の第2日曜日に行われるようになりました。
日本での母の日の定着は、森永製菓がきっかけだったんですね。
母の日にカーネーションを贈る場合、
- 母親が健在の場合:赤いカーネーション
- 母親が亡くなっている場合:白いカーネーション
を贈ることが一般的です。
ちなみに、母の日と似た行事「父の日」についても詳しく知りたい方は、
『父の日』とは?起源や世界の父の日を簡単にまとめてみた!
父の日とは、父に感謝を表す日でありアメリカが起源です。その始まりのきっかけは、父親想いの娘ドッドのある一言から始まった?その他にも、世界での父の日の起源や祝い方について分かり易くご紹介していますよ!気になる方はぜひ読んでみて下さい。
こちらの記事をお読み下さいませ。
参考:『母の日』