イスラム教徒たちは、1年の内に1ヶ月間断食を行わなければいけません。
その1ヶ月の月を、「ラマダーン月」と言います。
本来、断食は宗教的な行いなので、
ダイエット効果があるかも?!
と言うのは不謹慎かもしれませんが、
- 血液中の脂肪分をとる
- 腸内の細菌や乳酸の有害な働きを抑える
など断食は健康に良いとされているのは医学的にも確かなようです。
この記事ではラマダン月の断食における、
ダイエット効果や健康へのメリット・デメリット
について詳しくまとめてみました!
それでは、断食が身体に与える影響について詳しく見て行きましょう!
ラマダンは太る?痩せる?
イスラム教徒が行う断食は1ヶ月間ですが、その間ずっと断食しなければいけない訳ではありません。
日の出から日没まで毎日断食をして、日没から日の出(夕方から翌未明)までの間に、1日分の食事を摂ります。
つまり、夕方~夜中の間に食事することになります。
この断食期間中に、肥満になる人も多くいるそうです。
なぜなら、日が落ちている間に食い溜めをするため、夜食が多くなる傾向にあるからです。
イスラムにおけるラマダン月の断食について詳しく知りたい方は、
「ラマダン」とは何か?断食を行う理由を分かりやすく解説!
イスラム教では、青年以上の男女は1ヶ月間は毎日(日の出から日没まで)断食をしなければいけません。この記事では、イスラム教徒(ムスリム)がラマダーン月に行う断食についての基本的な知識を分かり易くまとめてみました!
こちらの記事を参考にお読み下さい。
断食をすることで太りやすくなるということは、科学的にも証明されています。
断食をすると筋肉量が低下します。
断食により栄養が入って来ない代わりに、この筋肉を分解して栄養として使ってしまうのです。
その結果、代謝が落ちて痩せにくい体質となってしまいます。
また、代謝だけでなく身体が
やばい、生命の危機だ…!
と判断して、脂肪を溜め込みやすい状態を作り出してしまいます。
なので、断食を終えてから食べ過ぎてしまうと、一気にリバウンドし易くなってしまうのです。
断食により痩せるには一気に食べるのではなく、少しずつ食べるようにしてみて下さい。
そうすれば、だんだんとお腹が膨れて来て、そんなに食べなくてもお腹がいっぱいになって来るはずです。
ラマダンのメリットとは?
断食をするとエネルギーが入って来ないので、今まで使っていたエネルギーが別の機能に使われます。
そのことによるダイエットと健康へのメリットは数多くあるのです。
それを、以下でまとめてみました。
ダイエット効果
断食をするとエネルギーが入って来ません。
その分、体を動かす為のエネルギーは脂肪を分解させる事によって使われます。
脂肪が燃焼されるので、ダイエット効果が期待できます。
また、脂肪に多く蓄積されている有害物質も一緒に分解されて排出されるので、身体の健康にも効果があります。
便秘防止(快便)
内蔵機能にも影響があります。
断食をする事により、食物が体の中に入って来ないので、胃腸を休ませることが出来ます。
そうなると、消化に使われていたエネルギーが血液循環や代謝に使われるようになります。
そのため、腸の老廃物が排出されて便通が良くなるのです。
美肌効果の期待
肝臓は体内の毒素を解毒してくれる器官なのですが、断食中に有害物質は入って来ないので、その間に残っていた有害物質を解毒してくれます。
有害物質などが体外へ出て行くと、臓器の働きが活性化するので、新陳代謝が活発になり肌のターンオーバーや細胞の修復・再生の働きが良くなり美肌にも繋がります。
重い病気の予防
本来胃腸に使われるエネルギーが血液循環にも使われる事により、血中の悪玉コレステロール値を下げる効果もあると言われています。
悪玉コレステロールとは、正式名称は「LDLコレステロール」であり、これが増え過ぎると心筋梗塞や脳卒中などの重い病気を引き起こす可能性があります。
断食は、不足したエネルギーを悪玉コレステロールで補う為、悪玉コレステロール値が低くなるのです。
血液循環の改善
他の効果としては、血液循環により血流が良くなります。
そうなると、新陳代謝が良くなり痩せやすくなるのです。
また、肌色や肌質、髪質が改善され綺麗になったり、冷え症や肩こりなどの改善にも繋がります。
老化や病気防止
断食はお肌の敵である活性酸素を除去してくれます。
活性酸素は紫外線やストレス、睡眠不足などによって生成され、老化や病気の原因になると言われています。
そんな活性酸素が断食により生産量が減少し、老化や病気の予防にもなるのです。
感覚器官の改善
感覚器官にも良い作用があります。
五感が鋭くなり、頭が冴えたり、聴覚も視界もはっきりとするようです。
特に変化が大きいのは味覚です。
舌が敏感になる事で、味の濃いものや加工食品を遠ざける傾向にあるからです。
そうすると、自然と断食後も健康的な食生活を送り易くなります。
ラマダンのデメリットとは?
断食は決して良いことばかりではありません。
メリットでは医学的な結果が多かったですが、デメリットに関しては実際にラマダン(断食)の体験談を元にして書いて行きます。
人によって程度の差はあると思いますが、おそらく断食を体験したことがある人は共感して頂けるでしょう。
イライラする
もちろん、空腹に陥るのでイライラし易くなります。
実際に、断食を行っているイスラム教徒の中でも、いつも以上にイライラしている人達は多くなります。
集中力の低下
学校の試験や職場の仕事であったりと、何か集中しないといけない場面ってありますよね?
そういう場面で、どうしても集中力が低下してしまいます。
慣れて来ると大丈夫かもしれませんが、やはり食べている時と比べたら作業効率は落ちているように感じます。
筋肉量の低下
体内のデメリットとしては、前にも書いたように筋肉量が低下することです。
その結果、痩せにくい体質となって太りやすくなってしまいます。
太らないためには、断食後の食事で一気に食べたり食べ過ぎないことです。
ニキビと口内炎
断食の時期、必ずと言っていいほどニキビや口内炎が現れます。
特に口内炎に関しては、めちゃくちゃ痛いです。
イライラもそうですが、おそらく断食を身体はストレスと感じ取っているのでしょうね。
そんな辛い断食が終わった後に、栄養価の高い果実である「ナツメヤシ(デーツ)」を食べることをお勧めします。
ナツメヤシについて詳しく知りたい方は、
ナツメヤシ(デーツ)の特徴とは?歴史や実の栄養効果まとめ
イスラム教徒(ムスリム)たちが行う毎日のイスラム教におけるラマン(断食)の後に、よく「ナツメヤシ(デーツ)」という果実を食べます。この記事では、イスラム教徒たちが好んで食べるナツメヤシの歴史や効果について分かり易く解説してみました!
こちらの記事をお読み下さい。
他にも、ラマダーン月の断食についての記事はまだまだあります。
さらに詳しく知りたい方は、
これらの記事も併せてお読み下さいませ。
旧約・新約聖書のあらすじから、ユダヤ教、キリスト教、イスラム教までを1冊の本でまとめたものがあります。
聖書の基本から発展編まで、さらに深く知りたい方には持って来いの本なので、
気になる方は、こちらの本もぜひ読んでみて下さい。