旧約聖書に登場する預言者かつイスラエルの王となる超重要人物ダビデ。
この記事では、ダビデがゴリアテという巨人兵士を倒すエピソードをご紹介させていただきたいと思います。
エピソードの前に
皆さんはダビデ像という彫刻作品をご存知でしょうか?
美術の時間のテストできっと出てきたはずです、ミケランジェロのダビデ像。
ルネサンス期の彫刻で最も有名なものの一つです。
ダビデのエピソードは知らなくても、ダビデ像は知っているという方も多いのではないのでしょうか?
実はこのダビデ像はダビデがゴリアテとの戦いに臨み、岩石を投げつけようと狙いを定めている場面を表現しているのです。
ダビデ像で描かれているゴリアテとの戦いとはどのようなものなのでしょうか?
さっそく見ていきましょう。
巨人兵士ゴリアテとの戦い
ダビデとゴリアテとの戦いは旧約聖書の「第一サムエル記」に描かれています。
イスラエル軍とペリシテ軍が戦っている時、ペリシテ軍にいた約3メートルの身長を持つ巨大兵士、それがゴリアテでした。
ゴリアテの挑発
ペリシテ陣営からゴリアテが現れると、こう言います。
俺一人とお前たちの軍から一人勇者を出して一騎打ちをしようじゃないか。もしお前たちの勇者が勝てばペリシテはお前たちの奴隷となる。しかし、俺が勝てばお前たちはペリシテの奴隷となれ
ペリシテの圧倒的な体格差にイスラエル軍は震えます。
いや、絶対無理っしょ。絶対負ける
こうしてイスラエル兵はゴリアテに恐れをなし、戦いを挑むことなく辱めを受けていました。
ダビデ、現れる
羊飼いをしていたダビデはイスラエル軍に参加していた兄に食料を送り届けるためにイスラエル陣営を訪れていました。
ん?一体これは何が起きているんだ?
ダビデはそこでゴリアテの挑発について聞きました。
なんということだ!なんだその理不尽な奴は!俺が退治してきてやる!
ゴリアテの話を聞いて怒りに満ち溢れたダビデはゴリアテを討つことを心に決めたのでした。
ダビデとサウル
そう言うとダビデはイスラエル軍の王様であるサウルの前に立ちました。
ちなみに、サウルはイスラエル王国の初代王です。
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ダビデ…!
前からダビデとは顔見知りだったサウルですが、ダビデが出陣することを最初は反対しました。
しかし、ゴリアテを倒す手段がないことも事実だったので、遂にはダビデの出陣を許可することになったのです。
ダビデ。ゴリアテと戦うのならば私の鎧と剣を持って行きなさい
サウルは自らの鎧を脱ぎ、剣と一緒にダビデに渡しました。
しかし、ダビデは言います。
せっかくですが、いりません。慣れてないものを身に着けると歩きづらいので
ダビデは何も身に着けず、羊飼いの武器である杖と投石器、そして川で拾った滑らかな5個の石という軽装でゴリアテに挑むことになるのです。
ダビデとゴリアテの決闘
ダビデを見たゴリアテは笑いました。
なんだお前は。まぁいい。さぁ来い。お前の肉を空の鳥や野の獣にくれてやろう
ゴリアテ、お前は剣と槍を使って戦うのかもしれないが、私はお前がなぶったイスラエルの神、主の名を頼りに戦うのだ。戦いは剣と槍の力で決まるものではないことを人々は知ることになるだろう。これはイスラエルの神の戦いだ!!
これを聞いたゴリアテはダビデに突進していきました。
ダビデは1個の石を取り出し勢いよく放つと、石はゴリアテの額に命中しました。
ぎゃー!!
石が見事にヒットしたゴリアテはうつ伏せに倒れ、そのまま昏睡状態になってしまいました。
ダビデは昏睡したゴリアテに近寄り、彼が持っていた剣を奪い、そのままゴリアテの首をはねてとどめを刺しました。
こうしてダビデはゴリアテとの戦いに勝利することが出来たのでした。
ゴリアテとの戦いのその後
ゴリアテとの戦いに勝利したダビデはその名声は広まり、イスラエルの王であるサウルの側近として仕えるようになりました。
そしてその後、イスラエルの王へとなっていくのです。
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