旧約聖書に描かれるイスラエル王国二代目の王であり、40年間イスラエルを統治したダビデ。
一介の羊飼いから王にまでなったダビデの一生とはどのような者だったのでしょうか?
この記事では、そんなダビデの一生をご紹介したいと思います。
ダビデの少年期
初代イスラエル王だったサウルはアマレク人との戦いで神の命令に背き、その加護を失いました。
そんなサウルについて詳しく知りたい方は、
サウル王とは?イスラエルの初代王の生涯を分かり易く解説!
ダビデやソロモンの名前は聞いたことがあってもサウルって聞いたことがない…。しかし、サウルこそ古代イスラエル王国の初代王なのです。なぜサウルは古代イスラエル王国の初代王様に選ばれたのか?旧約聖書の『サムエル記』より解説!
こちらの記事をお読み下さい。
次の王を探しなさい
神の命を受けたサムエルは新たな王を見出すべく、街に出かけました。
そこで見つけたのが羊飼いをしていた少年ダビデでした。
こいつやー!!
ビビっときたのかサムエルはダビデに油を注いだのです。
この日以降、ダビデに神の精霊は行くようになりました。
一方、王であるサウルの元には悪霊が行き、サウルはこれによってさいなまれるようになりました。
悪霊が…私に…
苦しむサウルに家臣たちが竪琴(たてごと)の上手な者を側に置こうと決め、呼び出されたのがダビデでした。
私が竪琴を弾きます
あれ、なんじゃ。この者が鳴らす音色を聞いていると自然と心が休まるような気がするぞ
ダビデが竪琴を弾くと、サウルの心は休まり気分が良くなったのでした。
ゴリアテとの勝負
そして、ダビデのエピソードとして最も有名なのがこの巨人兵士ゴリアテとの勝負です。
こちらの勝負に関しては別記事で書かせていただいているので、
ダビデとゴリアテの戦い!投げ石で巨人兵を倒した物語まとめ
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こちらをご覧ください。
ダビデがこのゴリアテを倒すことにより、彼は人々の人気を手に入れることになるのです。
ダビデ、妬まれる
しかし、ダビデが人気になることを面白いとは思わない人物がいました。
それがサウルです。
ダビデめ。王はわしじゃぞ。もういい。何度も戦場に送ってやる。そうしたら戦死するじゃろう
サウルはダビデの死を願い、ダビデを戦場に送り出しますが、ダビデはことごとく勝利をおさめ帰ってきます。
さらにはサウルの娘であるミカルとの結婚まで決まりました。
もう我慢の限界じゃ。ちょっとお前、ダビデを殺してこい
ここにきてサウルは家臣たちにダビデ殺害の命令を下したのです。
父さん…、マジであんたヤバいよ
それを見ていたサウルの息子ヨナタンはダビデにこれを告げ口します。
教えてくれてありがとう。私は逃げる
ヨナタンが事前に教えてくれたことにより、ダビデは命を救われました。
その後もサウルは何度もダビデの命を狙いましたが全て失敗に終わりました。
復讐しないダビデ
サウルの手を逃れて各地を転々としていたダビデですが、決してサウルに復讐をしようとは思いませんでした。
何度かダビデがサウルの命を奪えるようなチャンスに巡り合えたのですが、ダビデはサウルに殺意がないことを示すために、何も手を加えなかったといいます。
しかし、神の寵愛を失ったサウルはペリシテとの戦争に敗れ、サウルは自害しました。
サウルの死を聞いたダビデは衣を引き裂いてそれを嘆きました。
自分の命を狙われていたのに、ただ彼の死を悼んだのです。
そして、ダビデは神の神託を受けてダビデはユダの王となり、その後にイスラエル全土の王となるのです。
晩年のダビデ
ダビデは約7年間ユダの王であり、後の約33年間をイスラエル全土の王としてエルサレムで統治していました。
晩年のダビデは家臣の妻であるバト・シェバが水浴びしているのを目撃しました。
なんて美しい人だ。なんとしても手に入れたい…
そう思ったダビデは彼女を呼び出し、関係を結びました。
ダビデ様の子を身籠りました
バト・シェバは妊娠して、ダビデは悩みました。
まずいことになったぞ。とにかく、旦那を戦場から戻すようにしよう。夫婦で床に入って出来た子どもということにしたらいいだろう
そう思ったダビデですが、実際は彼の思うように物事が進みませんでした。
くそ、ダメか。こうなったら旦那を戦場の最前線に送ってしまおう。そうしたら戦死するだろう
こうしてバト・シェバの旦那は戦死したのです。
なんてことをしているんだ、ダビデ様…!
このことを知った預言者ナタンはダビデを責めました。
ナタンがダビデの犯した罪をたとえ話で語ると、ダビデは自分のこととは思わずに激怒し、
そんなことをするような男は死罪だ
と言いました。
いやいや、あんたのことやがな!
ナタンはそのたとえ話がダビデのことであることを明かすとダビデはやっと自分の罪の大きさに気付きました。
俺はなんてことをしてしまったんだ…
神は罰としてバト・シェバから生まれた子どもの命を奪いました。
その次にバト・シェバから生まれた子どもがソロモンで、三代目のイスラエルの王となる人物です。
ソロモンに関してはこちらをご覧ください。
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ダビデはその後も血みどろの肉親争いに巻き込まれたりしました。
そんな時、アドニヤという人物がダビデを差し置いて自ら王を名乗るという事件が起きました。
もうすでに年老いていたダビデはバト・シェバなどに言われ、息子のソロモンを次の王にする誓いをたてました。
ダビデはソロモンに戒めを残してこの世を去り、「ダビデの町」に葬られたのです。
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旧約・新約聖書のあらすじから、ユダヤ教、キリスト教、イスラム教までを1冊の本でまとめたものがあります。
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参考:『ダビデ』
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