モーセ五書(ごしょ)はトーラーとも呼ばれる旧約聖書における5つの書です。
- 創世記
- 出エジプト記
- レビ記
- 民数記(みんすうき)
- 申命記(しんめいき)
の5つが具体的にはそう呼ばれます。
モーセが書いたとされているので、これらの5つを合わせて「モーセ五書」と言われています。
モーセって誰だよ?
と思われた方はモーセについて書いた記事もありますので、
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そして、ユダヤ教においてはモーセ五書はトーラー(律法)と呼ばれ、
- 教え
- 指示
という意味にあたります。
レビ記や民数記には様々な祭祀に関する規定が書かれているため、律法的な側面が強いのも特徴です。
今回はこのモーセ五書をそれぞれ詳しくご紹介していきたいと思います。
創世記
旧約聖書の創世記にはアダムとイブに始まる天地創造や、ノアの方舟、バベルの塔など皆さんも一度は耳にしたことがあるようなお話が詰っている書です。
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出エジプト記
出エジプト記はモーセがイスラエルの民達と共にエジプトから逃れ、カナンの地を目指すところが描かれています。
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レビ記
レビ記のほとんどは律法的要素が占めています。
内容は大きく分けて二つで、
- 前半:儀式を執り行う祭司のための規定集
- 後半:一般市民に向けた規定集
後半部分は神聖法集とも呼ばれるようです。
祭司のための規定集の主な内容は、
- 捧げ物に関する規定
- 清浄と不浄に関する規定
などがあります。
一方、神聖法集の主な内容には、
- 避けるべき性関係に関する規定
- 祝い日に関する規定
- 神への冒涜などに関する規定
などがあります。
民数記(みんすうき)
民数記はイスラエルの民の人口調査に関する記述があるため、とある聖書で『アリスモイ』(かず)という訳がされ、そこから民数記という名称が生まれました。
ヘブライ語(ユダヤ教の「聖書聖典」はヘブライ語で書かれているのです)では『ベミドバル』と呼ばれ、「荒野にて」という意味だそうです。
民数記は出エジプトの出来事から2年2か月後から始まり、エジプトを出てモーセ達がヨルダン川にたどり着いたのが40年とされています。
『民数記』の内容は大きく分けて3つで、
- シナイ山(モーセが十戒をもらったところですね)における人口調査と出発に至るまでの記述や様々な規定
- シナイ山からモアブ(地名です。死海の東側にあったようです)にいたる道中の記述、カナンへの偵察の報告にうろたえる民の姿
- カナン人との戦い、そしてヨルダン川にたどりつくまで
となっております。
申命記(しんめいき)
申命記という日本語は漢語訳聖書の名称で、「繰り返し命じる」という意味の漢語です。
ヘブライ語では『デヴァリーム』と呼ばれ「言葉」という意味です。
申命記はモーセがモアブの荒れ野でイスラエルの民に対して行った説話をまとめたものです。
めっちゃくちゃざっくり言うと、
神様は偉大だから、皆ちゃんと仕えよう
ということだと思います。
そして、説話の後モーセは自分の死の準備をし、ヨシュアを後継者として任命します。
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モーセは結局カナンの地には入れなかったのです。
そして、モーセの死と埋葬についてもここでは描かれているのです。
そこである一つの疑問が湧きます。
あれ?モーセ五書の作者ってモーセだよね?モーセが死んで埋葬されているところもモーセが自分で書いたの?
これについては様々な解釈がされています。
モーセは自らの死とその埋葬方法を予言的に記述したのだ
という人もいれば、
いや、モーセが死んで埋葬する部分はモーセじゃなくて後継者のヨシュアが書いたのだろう
という人もいて、
モーセでもヨシュアでもない、第三者が書いたのだろう
と言う人もいます。
これこそ本当に神様のみが知ることなのかもしれませんね。
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