『春秋五覇(しゅんじゅうごは)』は、古代中国の春秋時代に周王朝に代わって天下を取り仕切る覇者を五人あげたものです。
覇者になるための条件は、
- 他国を圧倒する強力な国力を持つ
- 諸侯(主君である君主の権威の範囲内で一定の領域を支配することを許された臣下である貴族)を集め、リーダーになることが出来る。
- 小さい国を守り、滅ばされた国の復興などをする。
- 夷狄(中国に従順しない異民族)を討ち、中国の治安に貢献する。
などがあります。
なぜ覇者が周王朝に代わって天下を取り仕切ることになるのかというと、周王朝の力が弱まってしまったからです。
周王朝に関しては違う記事にてご説明しているので、そちらをご覧ください。
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この五人が春秋五覇です!とはっきり言えたら良いのですが、なんと歴史書によってこの五人がまちまちなんですよね…。
なのではっきりとした五人ではありません。
- 斉(せい)の桓公(かんこう)
- 晋(しん)の文公(ぶんこう)
- 秦(しん)の穆公(ぼくこう)
- 宋(そう)の襄公(じょうこう)
- 楚(そ)の荘王(そうおう)
- 呉(ご)の闔閭(こうりょ)
- 越(えつ)の勾践(こうせん)
大体以上の七人から五人を選んでいる歴史書が多いようです。
斉(せい)の桓公(かんこう)
斉の桓公と兄弟での後継者争いに勝利し、管仲という名宰相を率いて覇者になったことが有名です。
桓公の生涯に関する記事はこちら。
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また、彼の下で宰相として働いた管仲の記事もありますので、どうぞそちらもご覧くださいませ。
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晋(しん)の文公(ぶんこう)
晋の文公は放浪の末に覇者になったことが有名で、なんと王位に就いたのは62歳の時でした。
そんな文公の生涯はこちらです!
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秦(しん)の穆公(ぼくこう)
秦の穆公は晋が食糧難になったところを助けたりするとても良い覇者です。
しかし、秦が食糧難になった時に晋は助けてくれるどころか攻め込んできたので、ブチ切れしてしまいますが…。
詳しいエピソードはこちらの記事に書かれていますので、どうぞそちらをご覧ください。
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春秋時代で活躍した、主に春秋五覇の人物たちを中心にして、この時代をエピソード風に説明しています。
宋(そう)の襄公(じょうこう)
襄公はとにかく礼儀を重んじる理想主義者として有名です。
特に有名なエピソードが泓水の戦いです。
楚と宋との戦いなのですが、楚の軍が圧倒的に多く、襄公の家臣は
まともに叩けば勝ち目はありません。楚軍が川を渡りきる前に攻撃しましょう
と提案します。
しかし、襄公は首を縦に振りません。
人が困っている時に、それを更に困らせるようなことをするのは君主ではない
と言います。
家臣は
戦でそんなこと言ってられないでしょうが!!
とあきれ果てます。
結局、楚軍にボロ負け。襄公自身も戦いで怪我をし、その怪我が原因で亡くなっています。
楚(そ)の荘王(そうおう)
楚の荘王は最初馬鹿なふりをしていたことが有名です。
そしてそのエピソードから鳴かず飛ばずという言葉も生まれます。
詳しいお話はこちらをご覧ください!
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呉(ご)の闔閭(こうりょ)
呉の闔閭は越に戦いを挑んで負けてしまい、息子の夫差に越に復讐を頼んだことで有名です。
この夫差と越の勾践との戦いが後の四字熟語『臥薪嘗胆(がしんしょうたん)』に繋がります。
そのエピソードを書いた記事がこちらです。
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越(えつ)の勾践(こうせん)
越の勾践は呉の夫差と戦いが有名ですが、もう一つ名軍師を率いていたという特徴があります。
その名軍師の名前が范蠡(はんれい)です。
勾践と范蠡の関係性を書いた記事がこちらです。
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以上の覇者たちが春秋五覇と呼ばれる人たちです。
春秋五覇の条件とは?
基本的に歴史書によってどの五人が選ばれるかはまちまちなのですが、斉の桓公だけはどの歴史書にも選ばれているようです。
それだけ桓公は偉大だったのでしょうね。
様々な覇者がいますが、共通しているのは必ず覇者にはエピソードがあるということ。
強い国力も大切かもしれませんが、覇者の人柄を示すエピソードが時代を超えて、今でも語り継がれているということが覇者たる所以なのかもしれませんね。
ぜひ、お気に入りの覇者を見つけていただけたらと思います!
ちなみに私は斉の管仲が好きです!(覇者じゃない)
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