ギリシャ神話における冥界の神と言えばハーデースです。
ギリシャ神話の冥界にはハーデース以外にも様々なキャラクターがいます。
冥界の神ハーデースとその妻であり冥界の女神であるペルセポネーについての記事についてはこちらです。
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ここではその他のギリシャの冥界に登場するキャラクターであるカローンとケルベロスについてご紹介したいと思います!
カローン
カローンは冥界にある川の渡し守として描かれる老人です。
老人ですが神に準ずる存在のようです。
三途の川は日本でもとても有名ですが、ギリシャ神話の中にも冥界には川があるようです。
冥界にはステュクス(憎悪)川とそのステュクス河から分かれたアケローン川があり、その渡し守をしているのがカローンなのです。
冥界への渡し賃
カローンは長いひげをもつ不愛想な老人で、死者の霊と獣の皮とを縫い合わせた小舟で川を渡ります。
死者の霊と獣の皮で作られた小舟て…。不気味感マックスですね…。
この時の渡し賃は1オボロスとされていて、古代ギリシャでは死者の口の中に1オボロスを含ませて弔う習慣があったようです。
日本でいう三途の川の渡し賃が六文銭みたいな感じでしょうかね。
ちなみに1オボロスを持っていない死者は後回しにされ、200年間その周りを彷徨ってからようやく渡ることができたそうです。
冥界へ渡る者
基本的にカローンは生きている者を船には乗せずに追い返しますが、へーラクレースには力ずくで打ち負かされて出航を許可したり、その他にもちょこちょこ生きている者でも船を出したりしています。
しかし、へーラクレースを通したことは、これが元でハーデースに罰せられて1年間鎖に繋がれてしまいましたが…。
へーラクレースについてはどうぞこちらの記事をご覧ください。
ギリシャ神話の『ヘーラクレース』のあらすじを簡単に解説!
ケルベロス
ケルベロスはハーデースが支配する冥界の番犬で、その名は「底無し穴の霊」を意味しています。
ヘーシオドスの『神統記(しんとうき)』では50の首を持つ猛犬として描かれていますが、一般的には3つの頭を持つ犬として描かれていることが多いです。
死者の魂が冥界にやって来る場合はそのまま通しますが、冥界から逃げ出そうとする亡者はケルベロスが捕まえて貪り食うというところが地獄の番犬と言われる由来です。
ケルベロス突破方法
この地獄の番犬のケルベロスですが、弱点もあります。
最強の番犬であるケルベロスの突破方法をご紹介します!
突破方法その1
一つ目のエピソードは竪琴の名手であるオルペウスが主人公です。
彼にはどうしても冥界に行きたい理由がありました。
死んでしまった恋人にどうしても会いたい…!しかし、冥界にはあのケルベロスがいるしな。さて、どうしたものか…
冥界に行ったオルペウスはケルベロスを観察しました。
するとケルベロスの3つの頭を持ち、1つずつ交代で眠り、残る2つの頭で常に見張りをしていて、まさに死角なしという状態でした。
一か八かだ。…よし、音楽を奏でてみよう!
竪琴の名手だったオルペウスはその場で竪琴を奏でました。
すると、竪琴の美しい音色によってケルベロスの全ての頭が眠ったのです。
今のうちに行くぞ!
こうして、オルペウスは冥界を無事に通過出来たのです。
突破方法その2
実はケルベロスには甘いものが大好きという特徴があります。
それを上手く利用したのがプシュケーでした。
プシュケーはエロースとの愛のためにどうしても冥界に行かなくてはならない理由がありました。
プシュケーとエロースとの恋愛ストーリーの詳細はこちらに書いておりますので、まずはこちらをご覧ください。
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プシュケーは堅パンをケルベロスに食べさせている間に冥界を通ったようです。
後にこのことより、厄介な相手を懐柔する賄賂の意味で『ケルベロスにパンを与える』とう言葉が生まれたようです。
ギリシャ神話を実は漫画で分かり易く読むことが出来ます!
あのオリエンタルラジオのあっちゃんこと「中田敦彦のYouTube大学」でも紹介された漫画です。
ギリシャ神話をイラストと共にざっと理解されたい方は、
こちらの漫画もぜひ読んでみて下さい。
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