ギリシア神話の最高神ゼウス。
彼は父親であるクロノスを倒して最高神の座を手に入れました。
その戦いの様子は以下の記事にてご紹介していますので、
ゼウスってどんな神様?最高神が起こした伝説の神話まとめ!
ギリシア神話の最高神ゼウス。彼が最高神と言われるまでには、壮大な戦いの歴史がありました。父クロノスに飲み込まれてしまった兄弟達。彼らを助けられないかと考えたゼウスの策とは?ギリシャ神話の神々の戦いが今ここに…!
まずはこちらをご覧ください。
この記事では、神々の最高権力者となったゼウスがその地位を守るために行った戦いをご紹介していきます。
ギガントマキアー
ゼウスは父親であるクロノスが率いる巨人族、ティターン族との戦い(この戦いはティーターノマキアーと呼ばれます)に勝利して、最高神となります。
勝利したゼウスはティターン族をタルタロス(冥界ハーデースよりも深いとろこにある奈落の神)に封印しました。
それを面白く思わなかった神がいました。
私の子ども達に何してくれてるのよ!
クロノスの母親、ゼウスからしたら祖母にあたる大地の女神ガイアです。
クロノスを始め、ティターン族には彼女の子ども達が多くいたのです。
ティーターノマキアーの時はゼウスを応援したとも言われているガイアですが、子ども達がタルタロスに幽閉されたことは見過ごすことが出来なかったようです。
ギガース。ゼウスを懲らしめるのよ!
ガイアが声をかけたのはギガース(ギガンテスとも呼ばれます)族というまたも巨人族です。
このギガース族 vs ゼウスの戦いをギガントマキアーと呼びます。
ギガースにはティターン族とは圧倒的に異なる点が一つあります。
それはギガース族は神々に対しては不死身だということです。
神はギガースを殺すことが出来ないんですね。
ちょっ、こいつら全然死なないんだけど!
オリュンポスの神々は負けることも勝つこともない状態に陥っていたのです。
そこでゼウスは考えました。
よしっ、人間にギガースを殺させよう。わしの子どもにへーラクレースというやつがいるから、そいつを呼ぼう
ゼウスは人間であるアルクメーネーと交わって出来た子どもである英雄へーラクレースにギガースにとどめをさすように命じました。
僕がこの弓で巨人たちにとどめをさしたらいいんですね。了解です!
こうしてギガースたちは神々によって島や山脈に叩きつけら、そこにへーラクレースの弓でとどめをさされるという状態になりました。
結果としてギガントマキアーはオリュンポスの神々の圧勝となりました。
最終決戦
ギガントマキアーで敗戦したガイアですが、これで諦めるような神ではありませんでした。
今度こそ、ゼウスを倒してみせるわ!
そこでガイアはとある行動に出ます。
テュポーンの登場
タルタロス、あなたと私で子どもを作るわよ
なんとガイアは奈落の神であるタルタロスと交わり、ギリシア神話史上最大にして最強の怪物テュポーンを生み出したのです。
いきなさいテュポーン!
テュポーンは頭が星にぶつかるほど高く、両腕を伸ばせば東西の世界の果てにもたどり着くほどの巨体で、肩からは百匹の蛇の頭が生え、腿から下は巨大な毒蛇がとぐろを巻いた形で、神々と同じく不死身でした。
その瞳からは炎が放出されるとのことです。
ギリシア神話のラスボス、それがテュポーンなのです。
なんだこのバケモノ!逃げろ!
このテュポーンの登場に驚いた神々は自身の姿を動物に変え、エジプトの方へと逃げていきました。
わしは逃げぬ!
そんな中でゼウスはただ一人その場に残り、テュポーンとの壮絶な一騎打ちが始まったのです。
ゼウスは雷、テュポーンは炎を使って互角の戦いを繰り広げます。
この戦いは天上の宇宙で繰り広げられ、これにより全宇宙は焼き尽くされて崩壊したほどでした。
接近戦に持ち込んだゼウスはテュポーンに手足を切り落とされ、洞窟の中に閉じ込められてしまいます。
お前、ここを見張れ
テュポーンはゼウスの手足を半獣の竜女デルピュネーに預け、彼女を洞窟の番人としました。
そして、テュポーンは傷の治療の為にガイアの元へと向かったのです。
ゼウスを助けにいかなければ!
ゼウスが囚われたことをしったヘルメースらはゼウスの救出に向かいました。
デルピュネーを騙してゼウスの手足を盗んだヘルメースらはゼウスを治療し、ゼウスは再びテュポーンとの壮絶な戦いに挑みました。
テュポーンと再び戦う
今度はゼウスがテュポーンに深手を負わせることが出来ました。
しかし。
ふふふ。私には秘密兵器がある。これを見ろ!
なっ、それは…!
テュポーンが手にしていたのは運命の女神モイラたちを脅して手に入れた、どんな願いも叶うという「勝利の果実」でした。
ふははは。これで私の勝利だ!
テュポーンは「勝利の果実」を口に入れました。
ぎゃー!!
テュポーンは果実を口にした途端に力を失ってしまいました。
実はモイラたちがテュポーンに渡したのは「勝利の果実」ではなく、決して望みが叶うことはないという「無常の果実」でした。
テュポーンのその後
こうしてテュポーンは最後に現在のイタリアのシチリア島のエトナ火山に封印されたとされています。
エトナ火山の噴火はテュポーンがエトナ火山の重圧を逃れようともがいているとされています。
こうしてゼウスはテュポーンを倒し、宇宙に調和が訪れたのでした。
ギリシャ神話を実は漫画で分かり易く読むことが出来ます!
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