ラクシュミーは、深く強い意味を持つヒンドゥー教の女神として愛されています。
富と繁栄の女神であり、インドをはじめ世界各地で広く信仰されています。
彼女の存在は、崇拝する人々に幸運、財産、豊かさをもたらすことで知られています。
また、健康、知恵、満足をもたらすとも言われています。
この記事ではインドの女神ラクシュミーについて紹介します。
ラクシュミーとは?
ラクシュミーはヒンドゥー教の女神の一人です。
そして、ヒンドゥー教の最高神の1人ヴィシュヌの妻です。
また、ラクシュミーはアラクシュミーという不幸を司る女神を姉に持つとされます。
ヴィシュヌの妻になる際に、
あなたの妻になる条件として姉にも配偶者を付けるように
とヴィシュヌに願い、ある聖者(リシ)とアラクシュミーを結婚させたという神話があります。
ラクシュミーは、
- 富
- 繁栄
- 豊かさ
- 美
- 豊穣
- 幸運
を司る女神です。
ラクシュミーへの崇拝は、ヒンドゥー教の生活の重要な部分とされます。
10月末から11月初めに行われる「ディワーリー(光のフェスティバル)」はラクシュミーを祝うお祭りです。
この時期、多くのヒンドゥー教徒はラクシュミーを喜ばせその祝福をもたらすためにラクシュミ・プージャー(お祈り)を行います。
さらに、5日間のディーワーリーの期間中に買物をすると縁起が良いとされています。
ちなみに、ラクシュミーは仏教にも取り込まれており、吉祥天(きっしょうてん)と呼ばれています。
幸福、美、富をあらわす神とされます。
ラクシュミーの姿とは?
ラクシュミーの姿は蓮華(レンゲ)の目と蓮華の色の肌を持ち、蓮華の衣を身に着けています。
そして、水に浮かんだ紅い蓮華の上に乗った姿で描かれます。
彼女は4本の腕を持ち、これらはヒンドゥー教で善とされる人間の4つの目標を象徴するものです。
4つの目標とは以下になります。
- ダルマ :倫理、道徳的な生活の追求
- アルタ:富、生きる手段の追求
- カーマ :愛の追求、感情の充実
- モクシャ :自己認識の追求、輪廻からの解放
通常、片手か両手に蓮を持っています。
金貨が溢れ出ている貯金箱を持っている姿を描かれている場合もあります。
ラクシュミーの起源とは?
ラクシュミーの起源については、さまざまな説があります。
ラクシュミーにまつわる神話として有力なのは、乳海攪拌(にゅうかいかくはん)の際に生まれた説です。
神々とアスラ(インドにおいて神々と対立する存在)は争う関係でした。
ある日、神々はある呪いで力を失ってしまいました。
その隙を狙ってアスラが侵攻してきましたが、神々はなすすべがありませんでした。
このままでは良くない!
神々の王はシヴァ神やブラフマー神に助けを求めましたが、彼らは呪いを解くことが出来ませんでした。
その為、神々の王はヴィシュヌ神を訪ねました。
ヴィシュヌは、
不老不死の霊薬(アムリタ)を飲めば良い
と言いました。
そこで、神々は不老不死の霊薬(アムリタ)を作り出すために乳海攪拌を実行することにしました。
しかし、乳海攪拌は神々だけでは不可能な作業の為、アスラの協力が必要でした。
なので、神々はアスラと仲直りすることにしました。
アムリタを分け合うことを条件に協力しよう
神々とアスラがある山を使ってお互いに引っ張り、海をかき回すことに成功します。
1000年間かき回し続け、その際に乳海から様々のものが生まれました。
その中の1つがラクシュミーでした。
ラクシュミーは蓮の花に乗って海から現れたと言われています。
ちなみに、ラクシュミーが誕生した時アスラたちが彼女を手に入れようとしましたが、失敗に終わっています。
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